2020年5月13日水曜日

Vol.3 SEEGER(ゼーガー)というブランドについて




皆様 こんにちは。


全世界をじわりじわり不安と絶望の淵へと追いやった新型コロナ、

いまだに経済への影響は計り知れない状況ですが、少しだけ、

ほんの少しだけ未来への光が見えてきましたでしょうか。

イタリア、フランス、ドイツなどで一部店舗が営業再開というニュースが目につきました。

日本も特定警戒都道府県4県を含む38県で緊急事態宣言解除の方向だそうで、

感染拡大のリスクを念頭に置いて十分対策を講じながら、ではありますが、

「収束」というよりは「共存への舵切り」をしたように感じました。



さて、今日はSEEGER(ゼーガー)というブランドについて

少し触れておきたいと思います。

というか、初回か、せめて2回目には触れておきたかったですね。反省。。






SEEGER(ゼーガー)は1889年、馬具職人であったカール・ゼーガーが

ドイツのオッフェンバッハにて創業したレザーブランドです。


   カール・ゼーガー氏。立派なお髭です。

当時よりゼーガー氏の才能は高く評価され、最初のコレクションがその名を世界に轟かせた

と言われており、以降数々の受賞歴が表すように技術デザイン品質管理と全てにおいて

「ザ・ベストオブベスト」を追求し世界有数のレザーブランドとなりました。

1937年 パリ万国博覧会 グランプリ受賞


1958年 ベルギー・ブリュッセル万国博覧会 金賞受賞



名声を得るにつれ著名人顧客も増え、ヨハネ・パウロ2世、

ジョージ・ブッシュ元米大統領、フランク・シナトラ、ビートルズ、

レオナルド・バーンスタインなどなどそうそうたるセレブリティが名を連ねたそうです。

1970年代~90年くらいまでは柔らかいラムスキンを使用した”Cashmere in Leather"

(カシミアインレザー)というキャッチフレーズで富裕層向けラゲッジを中心に

展開しておりました。
当時人気のあったガーメントケース

しかし90年代以降、紆余曲折あり(万年筆で有名なM社に買収されたり)、

2010年前後を境にマーケットからも名前が消えてしまいました。

リーマンショックもあり景気が悪化しましたもんね。



個人的には、傷みやすいといラム革特有の素材のデメリットがある割に高額だったこと、

それに加えドイツのマイスター制度が結果的に商品価格の高騰を招き、

それが足枷となって衰退していったのでは?と分析しています。





さて、ここからが面白いところ。

10年ほどの沈黙を経て、SEEGERが復活。しかもMade in Japanで!!!

日本の革製品製造技術は世界でもトップレベル。

一部の高度な技術を持つ職人さんには海外トップメゾンからオファーが来たりする

こともあるというくらいですので(!)、

日本の技術がドイツのマイスター精神を継承し、そして超越するような

そんな未来への期待を抱いております。

今回の復活は当時のデザインや仕様とは全く違った現代の嗜好に沿ったテイストになり

ますので、これが万が一日本で人気を博し、世界へ向け拡大展開なんてなったら

素晴らしい限り!!


しかもそのブランドを扱うことになるなんて。。。わかんないもんです。

ビジネスも人生も何が起こるか。。。




そんな幻のブランド復活への思いを巡らせながら今回はこの辺で。

一人妄想、お許しください。


管理人Y


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