2021年4月18日日曜日

Vol.28 素材について(ヌメコードバン コレクション)




皆様、こんにちは。


以前、Vol.24 「革のダイヤモンド」 の回で工程と詳細をご紹介させていただきました、

レーデルオガワのコードバンを使用した、特別生産ヌメコードバンコレクション!!

やっと商品が上がってまいりました!


今回採用したヌメ(素上げ)について

以前のご紹介から少しだけ掘り下げてご紹介していきたいと思います。

コードバンというとご存じの方も多いかと思いますが馬のお尻の革を裏側から削っていき、

コードバン層を「掘削」していく特殊な製法の革なわけですが、

表面はなめらかに起毛しており、これをグレージングという作業にて熱を加えながら

寝かしつけてコードバン特有の透明感のあるツヤを生み出します。



削り出した直後のコードバンです。

写真だとわかりにくいですが

うっすら起毛しております。

上質なヌバックのような手触り、

毛という感触は正直ほとんどないです。


これがグレージングを施すことにより、、

                




このようにつややかな表情に変わります。

やや焼けたようなヌメらしい色目に変化するのも

特徴の一つです。

これがいわば”素上げ”の状態。

果てしなく経年変化していきそうな表情ですね。







同じコードバンでもCIRCLEさんの別注(完売)でも取り扱わせていただいた

ホーウィンのシェルコードバンなどは

オイルをたっぷり含ませ、ややしっとりとした状態に仕上げるので

乾拭きだけでもギラっとしたアメリカらしい?魅力的なツヤが上がります。

しかし今回レーデルオガワ社のミモザ100%で丁寧に鞣したコードバンは

本来の「素」の質感から育て上げることを楽しんでいただきたく

トラやピンホールもそのまま生かし仕立てました。


そしてコードバンの表面はいわば”毛が寝ている状態”で、

撫でる方向によってはザラついた感触がするのが一つの特徴です。

これは寝かしつけた毛を逆撫でしている状態のため、

ザラつきが発生するわけです。

しかしこの向きを把握できていると、何と言いますか、素材への理解が深まり、

付き合い方が他の革と違うことがわかってきます。

他の皮革とは一線を画した特殊性を感じられるポイントの一つですね。

レーデルオガワの創業者、故小川三郎氏が魅了され、

生涯を捧げるほど情熱を傾けたのもうなずけます。



価格はホーウィンほどではないとはいえ、この特殊な工程と希少性から

通常の輸入牛革と比較しても5倍程度(!)の価格になります。

本物のコードバンはやはり超高級素材ですね。。


ちなみに合わせの革はプエブロ サビア。もうおなじみですね。良革です。



そして、、今回はもう一つご紹介。

レーデルオガワ社が研究を重ねて開発したコードバンケアワックスなのですが、

これがまたすごいんです!!

岐阜県産純粋蜜蝋やアルガンオイル、ホホバオイルといったオーガニックな成分を

惜しみなく使用しており、少量で美しいツヤが出ます。

まさにコードバンフィニッシャーが作った、コードバンのための最強ワックス!!

なのです。

これを、ご購入いただいた皆様ご購入1点につき1個

(なくなり次第終了となります)

プレゼントさせていただきます!!

※注意:多量に塗布しますと表面が曇ってしまう場合があります。

米粒1~2つ程度の量を薄く広く伸ばすように塗布してください。



新型コロナによる影響で未曾有の事態に直面し、誰しもが何某かの戦いを強いられている

状況下で、SEEGER、F&Hでも何か力になれないかと考えた結論です。


皆様に常に寄り添って、透明度の高いその表面に

皆様の時間、歴史をそのまま投影するような、

唯一無二の経年変化をワックスと共に楽しんでいただければ、もう言う事ございません。


各モデルにつきましては引き続きVol.29にてご紹介いたします。



それでは今日はこの辺で。


管理人Y














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