2025年11月10日月曜日

Vol.40 素材について(藍染クロコ コレクション)

 


皆様、こんにちは。


11月に入り肌寒さが増してきましたね。

紅葉も昨今は時期がずれ、やっと木々が色づいてきた感じではないでしょうか?

冬の訪れを感じさせる、そんな日々です。


さて本日はアイクロコ(藍染クロコ)についてです!



以前より「藍染は使わないのか?」というお声をたくさんいただいておりましたが、

今回大変状態の良い藍染クロコと出会うことができたため、試験的に生産に踏み切りました。



市場に出回っているクロコの藍染めは大別すると2種類あり、

その大半を占めるクロームベースのクラストに藍染を施す方法と、

ベジタブルタンニンベースのヌメクロコに藍染を施す方法で、今回は後者を採用。

手間がかかる分、希少性もコストも高いですが何といっても青味が深いのが特徴!

注:ちなみに墨染めの場合ヌメクロコに墨染色しても藍染のように美しく発色しません。不思議です。


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そして私が考えるこの藍染クロコの最大の魅力は

斑のひとつひとつに現れる色の濃淡だと思います。



藍染めに限らず他のクロコにも言えることですが、

斑の一枚一枚に色の溜まる色の濃い場所、

タニ(斑と斑の間を走るみぞのこと)に近いところや

色の薄い場所ができます。これこそが表面の立体感を強調し、

さらに複雑で幻想的な存在感を醸し出してくれるのだと思います。

特にこの藍染めはその青の濃淡を存分に味わえる素晴らしい仕上がりです。


ここだけ切り取ると青い焔(ほむら)を連想させます。幻想的ですよね。


この表情を実現できたのはベジタブルタンニンでなめした上に藍染を施したからこそ!

一般的な藍染クロコとは一線を画した実に珍しい玄人好みな藍染革に出会えたこと

に感謝です。(藤豊工業所さんいつもありがとうございます)


というわけで、今回の藍染は革そのものの品質の高さに加え、青味や

その特殊な製法による唯一無二の幻想的な表情が

特別感を味わわせてくれること間違いなしです。

ぜひ店頭にてその質感をお確かめいただけると幸いです!

※2025/11~2026/1までFREE SPIRITSの八重洲店とみなとみらい店でご覧いただけます。



それでは、今日はこの辺で


管理人Y